家づくりにおいて、建物を長期にわたって守り続けるための対策は欠かせません。
特に、目に見えない部分で進行するシロアリ被害への備えは、住まいの安心を支える重要な要素です。
通気断熱WB工法は、こうした住まいの耐久性を高める工夫が凝らされていますが、その中でもシロアリ対策はどのように行われているのでしょうか。
今回は、WB工法におけるシロアリ対策の具体的な内容とそのメリットについて掘り下げていきます。
WB工法におけるシロアリ対策とは
ホウ酸系防蟻剤で長期防御
WB工法では、シロアリ対策として主にホウ酸系の防蟻剤が採用されています。
ホウ酸系防蟻剤は、シロアリが体内で分解・排出できないホウ酸を摂取することで効果を発揮します。
哺乳類には腎臓がありホウ酸を尿として排泄できるため、食塩と同程度の毒性しかなく、人体やペットに対して安全性が高いとされています。
また、ホウ酸は木材を腐らせる腐朽菌に対しても効果があるため、シロアリと腐朽の両方から建材を守ることができます。
農薬系防蟻剤のように数年ごとの再施工が必要になるケースが多いのに対し、ホウ酸系防蟻剤は木材にしみこんだ鉱物であるため、揮発や変質がほとんどなく、半永久的にその効果が持続するのが大きな特徴です。
安全性と耐久性を両立する処理
ホウ酸系防蟻剤を用いたシロアリ対策は、安全性と耐久性の両立を実現しています。
ホウ酸は、哺乳類には安全性が高いとされる一方で、シロアリや腐朽菌に対しては高い殺菌・殺虫効果を発揮します。
これは、ホウ酸が細胞レベルで作用し、哺乳類は体外へ排出できるのに対し、シロアリなどの下等動物は排出機能が限られているため、効果が発現するためです。
耐久性に関しても、ホウ酸塩は鉱物なので、一度木材に含浸されると水没するような過酷な状況でない限り、その効果が失われることはありません。
木材の芯まで薬剤を浸透させる加圧注入処理や、構造材全体に処理を施すことで、建材そのものの耐久性を高め、長期にわたる安心を提供します。

WB工法でシロアリ対策を行う利点
構造材のメンテナンス負荷軽減
WB工法でホウ酸系防蟻剤を用いたシロアリ対策を行うことで、構造材のメンテナンスにかかる負荷を大幅に軽減することができます。
ホウ酸系防蟻剤は、その効果が長期間持続するため、数年ごとの再施工や点検が一般的に必要とされる農薬系防蟻剤とは異なり、定期的なメンテナンスの頻度を減らすことが可能です。
壁の内側など、一度施工すると手が入れにくい部分であっても、薬剤の効果が長持ちすることで、将来的な手間やコストの削減につながります。
これにより、住まい手はより安心して、建物を長く使い続けることができるようになります。
家の長寿命化を促進
シロアリ被害や木材の腐朽は、住宅の構造的な強度を低下させ、寿命を縮める大きな要因となります。
WB工法におけるホウ酸系防蟻剤を用いた対策は、こうした劣化要因を効果的に抑制します。
構造材の耐久性が高まることで、建物の寿命そのものを長期化させ、いわゆる「長寿命住宅」の実現に貢献します。
世代を超えて住み継いだり、資産価値を維持したりするためにも、初期段階での適切なシロアリ対策は非常に重要です。
WB工法は、こうした建物の長寿命化を促進する取り組みの一つと言えるでしょう。

まとめ
WB工法におけるシロアリ対策は、安全性の高いホウ酸系防蟻剤を主に使用することで、建物を長期にわたって保護します。
この対策は、シロアリや腐朽菌に対する効果が半永久的に持続するため、再施工の必要性が少なく、メンテナンスの負荷を軽減します。
また、構造材の耐久性を高めることで、建物の寿命を延ばすことにも繋がります。
ホウ酸系防蟻剤の採用は、人体への影響が少なく、持続的な効果を発揮するため、安心して長く住み続けられる家づくりを実現するための重要な要素となります。