太陽光と蓄電池を併用するメリット！経済性と安心感を両立

太陽光発電システムを導入したものの、売電収入の減少や、万が一の際の電力供給への不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、蓄電池を組み合わせることで、発電した電気をより有効活用し、日々の電気代削減効果を最大化できるだけでなく、停電時においても、昼夜や天候に左右されずに電力を確保できるという、新たな安心感を得ることが可能になります。
今回は、太陽光発電と蓄電池の併用がもたらす、具体的な経済的メリットと、災害時における安心感について詳しく解説していきます。

太陽光と蓄電池併用による経済的メリット

自家消費率を高め売電収入減を補う

近年、再生可能エネルギーの固定価格買取制度（FIT）の買取期間満了や、制度自体の買取価格の低下傾向により、太陽光発電の売電収入だけでは当初期待していたほどの経済効果を得ることが難しくなってきています。
このような状況下で注目されているのが、発電した電気を売電するのではなく、家庭内で消費する「自家消費」の割合を高めることです。
蓄電池を導入することで、日中に発電された太陽光エネルギーのうち、その時点ですぐに使いきれない余剰電力を効率的に蓄えることが可能になります。
そして、電力需要が高まる夕方から夜間にかけて、あるいは日中の発電量が少ない早朝や夕方、さらには曇りや雨の日など、発電量が低下する時間帯に、蓄電池に充電しておいた電気を優先的に使用することができます。
これにより、従来は電力会社から購入していた電力量を大幅に削減することができ、売電収入の減少分を補って余りある経済的メリットを生み出すことが期待できます。

電力購入量を減らし月々の電気代を大幅に削減する

太陽光発電と蓄電池を併用することによる経済的メリットの核心は、電力会社から購入する電気の量を最小限に抑えることができる点にあります。
特に、多くの家庭で電力消費量が最も多くなる夕食後から就寝までの時間帯は、太陽光発電による発電量が低下、あるいは停止していることが一般的です。
しかし、蓄電池に貯めておいた電気を活用することで、この時間帯の電力購入をゼロにすることが可能になります。
さらに、電力会社の料金プランによっては、月間の最大電力使用量（ピーク電力）によって基本料金が決定される場合があります。
蓄電池を計画的に運用し、電力需要のピークを分散させることで、このピーク電力を抑えることができれば、基本料金の削減にもつながる可能性があります。
具体的な電気代の削減額は、ご家庭の電力使用パターンや蓄電池の容量、設置されている太陽光発電システムの発電効率によって変動しますが、月々の電気料金を数千円から場合によっては1万円以上削減できるケースも報告されており、長期的に見れば大きな節約効果が期待できます。

太陽光と蓄電池を併用する安心感とは？

停電時でも夜間や悪天候時に電気が使える

災害発生時など、突如として電力供給が停止する事態は誰にとっても不安なものです。
太陽光発電システムのみを導入している場合、停電が発生すると、安全確保のために系統連系が自動的に解除され、発電している昼間であっても自家消費や売電ができなくなってしまうのが一般的です（自立運転モードに切り替わる場合もありますが、発電量に依存します）。
特に、夜間や雨、雪などの悪天候で太陽光発電ができない状況下では、電気が全く使えなくなってしまいます。
しかし、蓄電池が併設されていれば、停電時でも蓄電池に充電された電気を安全に利用できる「自立運転」が可能になります。
これにより、発電できない時間帯や悪天候時であっても、蓄電池に貯めておいた電力によって、安定した電力供給源を確保できるのです。
昼間に発電した電力を夜間に使えるという事実は、日々の生活における安心感を格段に向上させます。

非常時でも最低限の生活家電を継続使用できる

停電が発生した際、蓄電池があれば、その容量や接続されている機器にもよりますが、冷蔵庫や冷凍庫の電源を維持し、食料品の鮮度を保つことができます。
また、スマートフォンや携帯ラジオなどの充電、室内照明、Wi-Fiルーターの稼働、さらには状況によっては電子レンジや給湯器の一部機能、あるいはエアコンの暖房・冷房などを最低限、継続して使用することが可能になります。
これにより、災害発生時においても、家族の健康を維持するために必要な食料・飲料水の確保、情報収集手段の維持、夜間の安全確保といった、基本的な生活レベルを維持しやすくなります。
特に、災害が長期化し、電力インフラの復旧に時間を要するようなケースでは、蓄電池は自給自足型の生活を送るための重要な基盤となり、精神的な安定にも大きく寄与します。

まとめ

太陽光発電と蓄電池を併用することで、日中に発電した電気の自家消費率を高め、売電収入減を補いつつ月々の電気代を効果的に削減できるという経済的メリットが期待できます。
さらに、停電が発生した場合でも、蓄電池に貯めた電気を活用することで、夜間や悪天候時にも電力を供給し続けることが可能となります。
これにより、冷蔵庫や照明といった最低限の生活家電を継続使用でき、非常時における生活の質を維持し、家族の安心感を大きく向上させることができるでしょう。
太陽光発電と蓄電池の導入は、将来を見据えた賢明な選択と言えます。