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階段下収納に湿気が出ないつくり方!カビや結露を防ぐ対策を解説

階段下は、その形状からデッドスペースになりがちですが、湿気がこもりやすい場所でもあります。
衣類や思い出の品、季節家電などを収納する大切な空間が、湿気によってカビが生えたり、不快な臭いが発生したりするのを防ぐためには、初期段階からの計画的な対策が欠かせません。
新築やリフォームの際には、見えない部分への配慮が、将来の快適な収納環境を大きく左右することになります。
ここでは、湿気による悩みを根本から解決するための、具体的な構造や工法、素材選びについて解説していきます。

階段下収納に湿気を出さない対策

断熱と気密を確保した構造とする

階段下の空間は、建物の外気に接する壁があったり、床下からの影響を受けやすかったりするため、湿気が溜まりやすい環境になりがちです。
この湿気対策の基本となるのが、断熱性と気密性を高めた構造とすることです。
建物の躯体と内部空間との間に適切な断熱材を隙間なく充填することで、外部からの熱や冷気の侵入を遮断し、内部の温度変化を抑制することで、壁内結露の発生リスクを大幅に低減させることが可能となります。
さらに、断熱材の外側(または内側)に防湿シートや気密シートを丁寧に施工し、建物全体の気密性を高めることで、外部からの湿った空気の侵入や、内部の湿気が壁内に拡散することを効果的に防ぎ、結露の温床となる環境を作り出すことを回避します。

効果的な換気システムを導入する

断熱と気密化によって湿気の流入は抑制できますが、収納物から発生するわずかな湿気や、生活に伴って発生する湿気が滞留しないようにするためには、計画的な換気システムの導入が不可欠です。
特に階段下のような閉鎖的な空間では、自然換気だけでは十分な空気の入れ替えが期待できないため、強制的に空気を排出・供給する機械換気、すなわち換気扇の設置が有効な手段となります。
湿気は温度の低い場所に溜まりやすいため、床付近の低い位置に給気口を設け、湿気が溜まりやすい天井付近の高い位置に排気口または換気扇を設置することで、効率的な空気の流れを作り出し、空間全体の湿度を適切に管理することが可能になります。

調湿性能のある建材を活用する

構造的な対策に加えて、壁や天井の内装材に調湿性能を持つ素材を選択することも、階段下収納の湿気対策として非常に効果的です。
近年では、珪藻土や漆喰といった自然素材系の塗り壁材や、調湿機能を持つ壁紙、さらには無垢材などが建材として利用可能であり、これらの素材は、室内の湿度が高くなった際には湿気を吸収し、逆に湿度が低くなった際には吸収した湿気を放出して、空間の湿度を自然な形で安定させる働きを持っています。
これにより、急激な湿度変化を防ぎ、カビの発生しにくい快適な環境を維持することに貢献します。

湿気対策を施した階段下収納のつくり方とは?

床壁天井の防湿断熱処理を確実に行う

湿気対策を施した階段下収納を具体的につくり上げるためには、まず床・壁・天井の各部位における防湿断熱処理を確実に行うことが基本となります。
床下からの湿気上昇を防ぐためには、基礎部分からの断熱に加え、床下地材の下に防湿シートを隙間なく敷き詰め、さらに床断熱材をしっかりと施工することが重要です。
壁や天井についても、高性能な断熱材を壁内に隙間なく充填し、その上から防湿・気密シートを重ね張り、ジョイント部分や開口部周りは専用の気密テープで丁寧に処理することで、空気の漏れや湿気の侵入経路を徹底的に遮断します。
扉の枠周りや、配線・配管が貫通する箇所なども、コーキング材などで確実に気密処理を施すことが、全体の効果を高める上で肝要です。

換気経路の確保と換気扇設置

構造的な対策と並行して、効果的な換気経路の確保と換気扇の設置を進めます。
具体的には、壁の低い位置に給気口を設け、室内の空気を新鮮な外気と入れ替えるための経路を確保します。
そして、湿気が溜まりやすい天井付近に排気口または換気扇を設置し、強制的に室内の湿気を含んだ空気を外部へ排出します。
換気扇は、静音性に優れ、消費電力の少ないDCモータータイプのものを選ぶと、運転時の負担が少なく、タイマー設定などを活用することで、必要な時間帯のみ効率的に運転させることが可能です。
ダクトを使用する場合は、断熱処理を施したダクトを選び、結露による水滴が内部に溜まるのを防ぐ配慮も必要となります。

調湿効果のある内装材を選ぶ

床壁天井の防湿断熱処理と換気システムの導入が完了したら、内装仕上げ材の選定に移ります。
ここでは、前述した珪藻土や漆喰、調湿機能付きの壁紙などを積極的に採用することを推奨します。
これらの素材は、単に見た目を整えるだけでなく、室内の湿度を常に快適な範囲に保つ補助的な役割を果たします。
例えば、壁一面に珪藻土を塗り、他の部分には調湿機能のあるクロスを使用するなど、予算やデザインに合わせて部分的に取り入れることも有効な手段です。
また、これらの調湿建材は、接着剤や下地材との相性も考慮して選ぶ必要があり、専門家と相談しながら最適な組み合わせを選択することが、その効果を最大限に引き出す鍵となります。

まとめ

階段下収納における湿気対策は、単一の方法で完結するものではなく、断熱・気密化による構造的なアプローチ、計画的な換気システムの導入、そして調湿性能を持つ建材の活用といった、複数の要素を組み合わせることで初めて効果を発揮します。
これらの対策を丁寧に行うことで、湿気の侵入や滞留を防ぎ、カビや異臭の発生を抑制できるだけでなく、収納物の劣化を防ぎ、長期にわたって快適な空間を維持することが可能となります。
新築時やリフォーム時には、これらの具体的な工法や素材選びに注力することで、階段下という限られた空間を、より有効で安心できる収納スペースへと生まれ変わらせることができるでしょう。

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