家が古くなってくると、シロアリの被害が気になり始める方は多いのではないでしょうか。
しかし、家に長く住み続けるためには、家が古くなってからではなく、新築時からシロアリ対策をする必要があります。
気が付いたときには最早簡単に解決できないほど被害が深刻化しないように、今回ご紹介する、住宅を建てる前の段階におけるシロアリ対策と、住み始めてから行うシロアリ対策をしましょう。
□新築時からシロアリ対策が必要な理由
建物を建てる前の土地にシロアリが既に生息している場合は、たとえ新築であったとしても、シロアリによってダメージを受けてしまう可能性があります。
これを防ぐために建売住宅では事前にシロアリ駆除剤を用いることが多いのですが、駆除剤の持続期間は5年程度ですので、新築であっても油断は禁物です。
住宅の至る所にいるシロアリは、木材やコンクリートを食べ、特に木の内側にあるセルロースを好みます。
そんなシロアリの被害を放置すると、耐震性が低下するため、倒壊のリスクが高まります。
また、築2年に満たずにシロアリの被害が確認されたケースもあるので、例え新築であっても注意が必要です。
□新築のシロアリ対策方法
1つ目は、住宅に用いる木材を吟味することです。
シロアリの被害は、木材の種類や使われている部位によって異なります。
例えば、スギやヒノキ、ローズウッドなどのような、良い香りのする木や堅い木よりも、マツやホワイトウッドなどの柔らかい木の方が、シロアリの被害が大きいのです。
また、木の中心近くにあって濃い色をしている心材は、シロアリの害を被りにくいとされています。
2つ目は、点検が簡単にできるようにすることです。
シロアリの被害に初期の段階で気付いて被害を最小にするために、床下や基礎における点検が簡単にできるような設計がおすすめです。
例えば、点検口を設置して床下に入りやすくしたり、基礎の点検を妨げる物置のような動かしにくいものの設置場所に気を付けたりしましょう。
3つ目は、住宅への侵入を防ぐことです。
配管周りの溝を専用のウレタンやシーリングで埋めたり、基礎や玄関ポーチなどに抜け穴をつくらないようにしたりするのがおすすめです。
4つ目は、定期的にシロアリ駆除剤を使用することです。
駆除剤の効果の持続には限りがあるので、定期的に行う必要があります。
市販のものは持続期間が短いため、面倒であれば業者に依頼しましょう。
□まとめ
比較的新しい家でも、シロアリ駆除剤の持続には限りがあるので、注意が必要です。
これに気を付けなければ、対策が不十分でシロアリの被害が拡大し、長く安全に暮らし続けられなくなる可能性があります。
そのため、住宅に用いる木材を吟味することや、定期的にシロアリ駆除剤を使用することなどのシロアリ対策を、抜かりなく行うことが重要なのです。