みなさん、こんにちは。
快適な住まいづくりは、多くの要素が複雑に絡み合っています。
その中でも、近年注目されているのが「気密性」です。
断熱性と並んで、省エネや快適な住環境に大きな影響を与える重要な要素と言えるでしょう。
しかし、気密性について、具体的にどのようなものなのか、そしてどのように高めることができるのか、疑問に思っている方も少なくないはずです。
今回は、住宅の気密性について、その重要性から具体的な対策まで、分かりやすく解説します。
住宅の気密性とは何か
気密性とC値の関係
住宅の気密性は、建物の隙間をどれだけ少なくできるかを表す指標です。
その数値として一般的に用いられるのが「C値(相当隙間面積)」です。
C値は、建物の床面積1㎡あたりにどれだけの隙間面積(㎠)があるかを示す数値で、C値が小さいほど気密性が高いと言えます。
例えば、C値が1㎠/㎡の建物は、5㎠/㎡の建物よりも気密性が高いということです。
C値は、専用の機器を用いた気密測定によって算出されます。
気密性の重要性
気密性の高い住宅は、室内の温度や湿度を安定させやすく、快適な住環境を実現します。
外気の侵入を防ぐことで、冷暖房の効率が向上し、光熱費の削減につながるだけでなく、結露の発生を抑制し、建物の寿命を延ばす効果も期待できます。
さらに、花粉やPM2.5などの外気中の有害物質の侵入も少なくなるため、健康面にもメリットがあります。
また、室内の温度差が小さくなることで、ヒートショックのリスク軽減にも繋がります。
気密測定の方法
気密測定は、建物に専用の機器を取り付け、建物内部の空気を減圧することで行われます。
この時の気圧低下量から、建物の隙間面積を算出し、C値を算出します。
測定は、断熱・気密施工後に行われるのが一般的です。
測定結果に基づき、必要に応じて気密性の向上のための対策を施すことができます。

気密性向上のための対策
窓サッシの選び方
窓サッシは、住宅全体の気密性に大きな影響を与えます。
気密性の高い樹脂サッシを選ぶことで、隙間風を大幅に削減できます。
また、窓枠と壁の接合部分の気密処理も重要です。
適切なシーリング材の使用や、丁寧な施工によって、気密性を高めることができます。
窓の種類(FIX窓、すべり出し窓など)も、気密性に影響を与えるため、設計段階での検討が重要です。
換気システムの導入
気密性を高めると、室内の空気がこもりやすくなります。
そのため、24時間換気システムなどの導入が不可欠です。
適切な換気システムによって、室内の空気を常に新鮮に保ち、湿気や有害物質の蓄積を防ぐことができます。
換気システムの種類や性能も、快適な住環境に大きく影響します。
その他の気密対策
窓サッシや換気システム以外にも、気密性を高めるための対策は数多く存在します。
例えば、外壁や屋根の隙間を埋めるためのシーリング工事、気密テープの使用、断熱材の適切な施工などです。
これらの対策を適切に行うことで、より高い気密性を実現できます。
特に、施工精度が気密性に大きく影響するため、信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。

まとめ
気密性が高い住宅は、省エネルギー、快適性、健康面など、多くのメリットをもたらします。
新築住宅の計画段階では、C値を意識し、窓サッシ、換気システム、その他の気密対策を適切に検討することが重要です。
快適な住まいを実現するために、気密性向上への取り組みは欠かせません。
信頼できる建築会社と連携し、理想の住まいを手に入れましょう。
気密性と断熱性、換気システムは密接に関連していることを忘れずに、総合的に検討することが大切です。