夢のマイホーム、いよいよ階段選びの段階ですね。
空間の雰囲気を大きく左右する階段は、単なる移動手段としてだけでなく、デザイン性や安全性も重要なポイントです。
特に、個性的な空間を演出できる回り階段は魅力的ですが、種類や安全性、設置場所など、検討すべき事項が多く、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、回り階段を選ぶ際に知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。
回り階段の種類と安全性
吹き寄せ階段の特徴
吹き寄せ階段は、踊り場を複数設けることで、直線階段のように一直線に上り下りせず、緩やかなカーブを描く階段です。
一般的な6段回り階段と比較して、方向転換がスムーズになり、身体への負担が少なく、安全性の高い設計となっています。
特に高齢者や小さなお子さんにも安心です。
踊り場付き階段の特徴
踊り場付き階段は、回り階段の中でも、踊り場を設けたタイプです。
踊り場は休憩スペースとしてだけでなく、方向転換の際に安全性を高める役割も果たします。
広々とした踊り場を設けることで、開放感も演出できます。
ただし、設置面積が大きくなるため、スペースに余裕がない場合は不向きです。
蹴上・踏面の寸法と段数
階段の安全性は、蹴上(段の高さ)と踏面(段の奥行き)の寸法に大きく左右されます。
建築基準法では最低限の寸法が定められていますが、より安全で快適な階段にするためには、基準値よりも余裕を持たせることが重要です。
蹴上は低く、踏面は広くすることで、昇降時の負担を軽減し、転倒リスクを減らすことができます。
段数も、勾配や蹴上、踏面と合わせて検討する必要があります。
急勾配の階段は危険なため、適切な段数を設定することが大切です。
安全性を高める工夫
安全性を高める工夫として、手すりの設置は必須です。
特に高齢者や小さなお子さんには、低い位置にも手すりを設置するなど、配慮が必要です。
滑り止め加工を施した踏面材を選ぶことも有効です。
また、蹴込板(踏板と踏板の間の板)の有無も安全性に影響します。
蹴込板がないオープンタイプの階段は、開放感がありますが、小さなお子さんや高齢者には危険な場合もあります。

回り階段のメリットデメリットと選び方
回り階段のメリット
回り階段は、省スペースで設置できることが大きなメリットです。
限られた空間でも、空間を有効活用できます。
また、デザイン性の高さも魅力です。
空間のアクセントとなり、個性を際立たせることができます。
回り階段のデメリット
回り階段は、直線階段に比べて昇降に少し時間がかかります。
また、踏面が狭くなる場合が多いため、足を踏み外しやすく、転倒リスクが高くなる可能性があります。
小さなお子さんや高齢者には注意が必要です。
設置場所の検討
回り階段を設置する場所は、動線や安全性、デザイン性を考慮して慎重に選びましょう。
例えば、リビング階段として採用する場合は、家族間のコミュニケーションを促進する効果が期待できますが、プライバシーの確保とのバランスも考慮が必要です。
また、階段室の採光や通風も考慮しましょう。
デザインのポイント
回り階段のデザインは、素材、色、形状など、様々な要素によって大きく変わります。
住宅全体のデザインコンセプトやインテリアに合わせて、最適なデザインを選びましょう。
例えば、木製であれば温かみのある雰囲気になり、金属製であればモダンな雰囲気になります。
住宅スタイルとの調合
回り階段は、住宅スタイルとの調和も大切です。
例えば、和風住宅には木製の回り階段が、洋風住宅にはアイアン製の回り階段が合うでしょう。
住宅全体のデザインと調和することで、より魅力的な空間を演出できます。

まとめ
回り階段は、デザイン性と省スペース性を兼ね備えた魅力的な階段ですが、安全性にも配慮する必要があります。
この記事でご紹介した種類、メリット・デメリット、設置場所、デザイン性などを考慮し、ご自身のライフスタイルや住宅スタイルに最適な回り階段を選びましょう。
蹴上・踏面の寸法や段数、手すりの有無なども重要な検討事項です。
安全で快適な住まいを実現するために、慎重に検討することをお勧めします。